定額残業代は違法なの?罰則は?みなし時間外手当の弊害についても

こんにちは、飲食店さんの集客サポーターことざんぷです。娘が生まれてからと言うもの、2歳半の息子が「赤ちゃん返り」するのを心配していたのですが、随分といいお兄ちゃんっぷりで安心していました....しばらくは。そうです、ついに大爆発しちゃいました。「ママに甘えるのー」と大号泣^^;何がきっかけでスイッチオンしちゃったのかは分かりませんが、やはり「赤ちゃん返り」はあるもんなんですね。息子を気にかけるよう意識して行動していたのですが、厳しかったです。また一層、息子との時間を大切にしようと思います。

今日は、ネットニュースで気になるキーワードを見かけました。それが「定額残業代」。言葉でおおよそ意味はイメージできますね。「残業代、定額にしちゃおうぜ」って感じです(これだけでは不十分ですが)。なぜそのような言葉が話題に上がったのでしょう?記事を読んでいて、「違法なのかな?」「違法なら罰則はあるのかな?」などなど、気になる部分もあったので、実体験も踏まえつつ、書いてみたいと思います。

 

定額残業代(みなし時間外手当)とは?

「定額残業代」という制度があります。毎月一定時間の残業が発生することを前提に、その時間分の残業代を固定給で支払うのですが、この制度が長時間残業の温床となっているケースが見られます。

引用元:バイトより時給が低い「正社員・定額残業代」のワナ

 

「これだけでは不十分」と

冒頭で説明した理由がこれです。

 

いくら残業しても定額しか払いません、

ではなくって、

残業として設定した時間分の金額が

給与に含まれていますよ、という事なんです。

 

ということは、一般の求人情報より

条件が良く見えちゃったりします。

だって、残業代が上乗せされてるんですから。

 

この場合、注意書きをしないといけませんが

それを隠している所もあるとかないとか...

 

 

定額残業代の話題を聞いて

「そんな会社あるの?」

そう思いましたか?

 

僕は思いませんでした。

なぜなら...

 

 

 

正に前の職場がそうでしたからw

 

 

基本給、役職手当、時間外、

という項目に別れていました。

 

個人的には、色々と経験値を積ませて貰い

さほど不満な点ではありませんでしたが、

会社が受ける悪影響については

とても危惧していました。

 

というか、その状況が顕在化してたので

早くその仕組みを辞めるべきだと、

常々思っていました。

また後ほど詳しく書いていきますね。

 

定額残業代は違法?罰則は?

前々から気になっていた事ですが

改めて気になりました。

 

リサーチしてみると、

とてもグレーなやり方だというのが

すぐに分かります^^;

 

こちらの記事が大変分かりやすかったです。

この記事によると、判例の積み重ねで

以下のような条件が、違法性を見る

ポイントとなるようです。

1、何円分が「固定残業代」なのかがはっきりしていない。

2、「固定残業代」が何時間分の割増手当なのかがはっきりしていない。

3、一定の残業時間に満たないと「固定残業代」が支払われない。あるいは、超過した分の残業代が支払われない。

4、最低賃金や法定割増率を下回っている。

 

これらの条件に当てはまる場合、

定額(固定)残業代としては

無効になるようですが、それ以外の場合、

現状の法律では定額残業代自体が

違法とはされていない為、

罰則が発生するということは無さそうです。

 

罰則がないとは言え、

あまり印象の良くない策ですから

出来ることなら避けて通りたいですね。

 

定額残業代の弊害とは

定額残業代は、支払い側の

苦肉の策として投じられますが

実は大きなデメリットを生む危険性があります。

 

冒頭、「危惧していた」と書いたのが、

正社員の意欲・士気低下の問題です。

 

要因として特に分かりやすいのが、

アルバイトスタッフとの給料逆転現象。

本来の上下関係が入れ替わり、

「同じ労働時間なのに

 バイトスタッフの方が高給取り」

という状態になってしまうのです。

 

給料逆転現象の一例

例えば、同じ職場に

基本給15万円、定額残業代5万円(50時間)

支給額20万円の正社員Aさんと

時給1200円のアルバイトBさんがいます

 

BさんがAさんの給料20万円に

達するように働くとすると、

20万稼ぐためには、167時間必要です。

 

しかし、Aさんは正社員。

Bさんのように働く時間を

コントロールすることはできません。

 

1ヶ月働いた累計時間は、

210時間にも及びます。

(法定労働時間+定額残業分)

 

(この時点で差は歴然です)

ではこの労働時間をもって

時給換算でいくらいになるのでしょう?

 

 

 

その額なんと、時給909円!!

 

(゚Д゚≡゚Д゚)エッナニナニ?

ってなっちゃいます。

 

都道府県にもよりますが、この額だと

最低賃金を下回る可能性がありますね^^;

(因みに、記事作成時点での

東京都の最低賃金は932円。)

 

 

仮に、バイトのBさんが210時間働くと...

なんとなんと、25万2000円。

かるーく20万円をオーバーします。

 

 

ここでは単純な計算しかしてませんが、

手当て等をちゃんと算出したら

もっと開きがでそうですね。

 

 

このように、同じだけ働いているのに

正社員の方がアルバイトより安月給...

これでは士気が下がっても仕方ありません^^;

 

もちろん、

正社員だけの特権もありますが

それ以上にこの「見た目の差」には、

強烈なインパクトがありますからね。

 

実際、前職でも起きていました。

フリーターで毎日ガッツリ働く女の子に

給料を越えられてやる気のない社員の子。

普段は頑張っているようでしたが、

あまりハキのない印象でした。

 

他にも弊害が...

パフォーマンスだけでなく、

採用でのデメリットもあります。

 

先程と同様の給料逆転現象の延長に、

「アルバイトからの社員化」が

非常に高い確率で困難になります。

あの金額差を見たら仕方ないですよね。

僕自身も実際に多くのケースを見てきました。

 

そして更に最悪なのは.....

社員化を断って、居づらくなり

出勤日数が減ってしまうことですね^^;

挙句の果てに、退職騒動にまで...

 

これは双方にとってマイナスですので

絶対に避けたい結末だと思います。

 

 

採用業界、今年は売り手市場という事で

飲食業としては特に厳しい状況です。

 

そんな中での従業員離れは

絶対に避けなくてはなりませんから、

先程のシナリオ通りにならないように

システムの見直しを

積極的に行っていくべきでしょうね。

 

まとめ

  • 定額残業代はNGではないが結構グレー
  • お仕事探し中の方は募集要項を確実にチェック
  • 定額残業代を採用している会社の弊害も大きい

 

雇用する側もされる側も、気持ちよく

働ける環境にしていきたいですね!


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